タミフルはインフルエンザの治療薬として有名ですが、10代の未成年者が服用したことで異常行動がみられたため、現在では10代の子供には制限されています。タミフル服用で本当に異常行動が起きるのかを説明していきます。

タミフルの画像

タミフルで異常行動が起きる要素とは

タミフルはかつて服用すると異常行動を引き起こす危険な薬だとしてニュースや週刊誌で広く報道されました。
そのために現在でもそうしたイメージを持ち続けている人は少なくないのですが、しかし実際のところはどうなのかというと、実はまだ因果関係がはっきりしていないのです。
確かにタミフルを服用した子どもに異常行動が起きたということが報告されていることは事実ですが、しかしこれだけで「タミフルは異常行動を引き起こす薬だ」と断言できるわけではありません。
別の薬を投与した子どものデータを見ても異常行動を引き起こしているケースはありますし、中にはタミフルの4倍近い報告事例がある薬もありますから、もし言えるとすれば「インフルエンザを治療する薬を飲むと異常行動が起きるリスクがある」ということでしょう。
しかしそうした意見について知っておかなくてはならないのが「インフルエンザはもともと異常行動を引き起こすことがある病気である」という点です。
インフルエンザ脳症と呼ばれるインフルエンザの合併症が発症した幼児は幻覚を見たり意識が混濁する、会話能力が著しく低下するといった症状を引き起こすということはよく知られていることですから、タミフルによって引き起こされているというよりはこのインフルエンザの合併症によるものだと考えることの方がまだ筋が通っていると言えます。
もちろん現状では因果関係がはっきりしていないだけで、タミフルが異常行動を引き起こす要素があるにも関わらずまだ見つかっていないだけという可能性も無いわけではありませんし、実際そうしたリスクを警戒して日本では10代以下の子どもには処方してはならないとされています。
ただ親としてはどういった形であろうとも子どもに危害が加わる恐れがあるならば使いたくないものでしょうから、タミフルを使わなくて良いようにしっかりと予防接種を受けることをおすすめします。

タミフルが使用できない10代には違う薬で治療

タミフルはインフルエンザの治療薬や予防薬として使用されます。同じように効果がある薬にイナビルやリレンザ、ラピアクタがあり、イナビルとリレンザは粉末状の薬を吸い込む、吸入型の薬になります。
ラピアクタは点滴で、吸い込むのが困難だったり、家庭でタミフルを服用するのが難しかったりする場合に使用されます。
タミフルはカプセル型とドライシロップの2種類があります。
うまく吸い込むことが難しい小さい子供や高齢者、気管支喘息など気管支に疾患がある場合は、タミフルを使用することが多いです。
ですが、10代の子供の場合、異常行動を起こす可能性が高いため、リレンザやイナビルを使用することとなっています。
異常行動には、奇声を発する、高いところから飛び降りる、いきなり走り出すといったことが起こり、女の子よりも男の子に多く見られます。
異常行動はタミフルだけが原因ではなく、リレンザを使用した場合にも起こります。
インフルエンザウイルスが影響している可能性が高いですが、タミフルを使用した場合に起こる可能性が高いため、10代には使用禁止となっています。
子供の場合、インフルエンザに感染したら2日から3日程度は目を離さないことが大切です。
この時期は薬を服用していても、インフルエンザ脳症などの合併症を引き起こす可能性もあります。
また、異常行動などを事前に把握しやすくなるので、1時間に1回程度は様子を見に行くようにしましょう。
なお、インフルエンザウイルスを部屋に充満させないために1時間に1回は換気を行いますが、換気を行っている最中はできるだけ、同じ部屋にいるようにします。
窓から飛び降りることもあるので、きちんと施錠することも大切です。

タミフルよりも効果的なインフルエンザの薬

タミフルはインフルエンザ治療薬として長年使用されてきた薬です。
同じ作用があるものにイナビルやリレンザがあり、この3つはインフルエンザウイルスの増殖を抑える効果があります。
タミフルは、長年使用されてきたこともあり、近年タミフルに耐性反応を示すウイルスが出てきています。
このウイルスに感染した場合、タミフルを使用しても効果を得ることはできません。
イナビルやリレンザには耐性ウイルスの確認はされていないので、吸入できる年齢であれば、タミフルでなく、イナビルやリレンザを使用した方が良いでしょう。
より効果を得るには、発症後48時間以内に使用することが大切です。
インフルエンザウイルスは48時間をピークに増殖をしていきます。
増殖しすぎた場合、タミフル、イナビル、リレンザを使用しても効果を得ることは難しくなります。
効くかもしれないと、薬を使用してしまうとさらに耐性型のウイルスが作られてしまうので、むやみに薬を使用するのは控えるようにします。
タミフルよりも効果的なインフルエンザの薬には、吸入タイプのリレンザがあります。
イナビルも吸入型ですが、1日1回で、使用も1回のみということもあり、リレンザよりも効き目が薄い傾向にあります。
吸入タイプの薬は、ウイルスが増殖しやすい喉の粘膜に直接薬を吹きかけることができるので、早い段階から症状を和らげることができます。
また、体内に取り込まれないので、タミフルよりも副作用は少なくなります。
リレンザの効果を得るにはしっかりと、吸入することが大切です。
椅子にゆったりとすわり、リラックスした状態で吸入するようにしましょう。
吸入する場合は、吸入器を水平に持つと上手に薬を吸うことができます。